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Social Distance

こちらは東京都新型コロナウィルス感染症対策サイトのコロナウィルスPCR検査陽性率の継日変化を基に、PCR検査の感度70%、特異度99%を仮定して時点有病率を計算し、それを基にPPV,NPVを各時点で仮に算出してグラフ化したものです。

ここで使われている陽性率とは;陽性判明数の過去7日間の移動平均/(陽性判明数+陰性判明数)の過去7日間の移動平均とされています。感度、特異度を固定しているのでここでの変数は時点有病率のみになります。なのでPPV(positive predictive value;陽性的中率)と1-NPV(negative predictive value;陰性的中率)が時点有病率と相関的に推移し、1-PPVとNPVは逆相関的に推移しています。

PCRは特異度の高さから確定診断には有用ですが、手技の差異、ウィルス量などで生じる誤差がある為、感度はやや下がり、その点スクリーニングには向かない検査です。やや1-NPV が増加しやすいといえます。この数字が高くなる程”PCR陰性の感染者率”が増えることになり、不顕性感染者も含めてスプレッダーとなる可能性があるので、注意が必要になりますね。単純計算ではありますが今回の時点有病率の最大値は4月11日の0.445でした。この数値自体にはあまり意味はありませんが、その変化には一定の意味があります。

PCR検査は、新たな感染者を同定するためと、既感染者の陰性化を調べるため、という2つの目的を持っています。基本的に流行初期には前者が有病率を引き上げました、なぜなら各国に比べて厳格に対象者を絞ったことで選択バイアスが生じ、検査前有病率は市中に比べてはねあがっていたはずだからです。そして流行が進むにつれて今度は後者、既感染者の陰性化の影響、検査基準の緩和、検査体制の整備等が重なり、有病率はより引き下げられていきます。様々なバイアスがあり、繰り返しますがこの有病率の数字自体にはあまり意味がありません。

東京都への緊急事態宣言が7日、都の外出自粛要請が8日、本格的な休業要請が11日でした。約1-2週間のタイムラグを考えると実際の感染のビークアウトは宣言前であったと思われます。様々な痛みを伴い今後も続くsocial distanceですが、その効果自体は疑う必要はないでしょう。私自身はスポーツクラブでの水泳が唯一の運動習慣で、それが奪われたことで今後の健康寿命はもういくばくも無いのだと観念していますが、そうは言ってもまあ、何とかなるでしょう。

 

 

2020年5月26日