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レム睡眠

レム睡眠ってみなさんご存知でしょうか。

睡眠中の状態のひとつで、身体は骨格筋が弛緩して休息状態で、脳は活動して覚醒状態。外見的には寝ているのに、脳は覚醒状態にあるため、逆説睡眠とも呼ばれることがあります。
この睡眠にかかわる病気はいくつかあるのですが、代表的にはレム睡眠時行動障害、ナルコレプシーなどがあげられます。これらの病気についてはまた今度触れられたらと思うのですが、まずレム睡眠がどのように起こるかについて書いてみます。ちなみにこのタイプの睡眠は鳥類と哺乳類にしか見られないそうです。ということはレム睡眠は脳のいわゆる大脳化と関連しているのかもしれません。

さて、レム睡眠は人間では入眠後約90分くらいで現れ、睡眠状態であるにもかかわらず脳波が低振幅速波の覚醒パターンを示し、急速眼球運動(rapid eye movement)が出現します。これは覚醒中のサッケード(saccadic eye movements)とよく似ていますが、脳内メカニズムは違うようです。また身体的には姿勢筋の緊張が消失し、力が入らない状態となり、夢見などがみられます。これは約20分続き、約90分周期で繰り返すとされていますが、もちろんこれは個人差があります。

なぜこのタイプの睡眠が必要なのかはひとまず置き、どのようなメカニズムでこの睡眠が起きているのかについて触れてみます。そこで一つ有力な仮説がHobson&McCarley(1975)の相反性相互仮説といわれるものです。何が相反しているのかというと脳幹にあるモノアミン神経系とアセチルコリン神経系、この二つが神経ネットワークを形成し、なおかつ両者がいわゆるREM-on,REM-offの相反的な活動を相互に示し、結果そのバランスで覚醒・睡眠サイクルを規定するという仮説です。

ここでいうモノアミン神経系とはいわゆるノルアドレナリン、セロトニンといわれる脳内神経伝達物質を媒介とする神経系を指し、特にここではそれぞれ青斑核、縫線核といわれる部位が重要になります。

結論からいうとセロトニン神経もノルアドレナリン神経も覚醒時には規則的発射活動があり、徐波睡眠になると弱まり、レム睡眠ではその活動を完全に消失します。

一方アセチルコリン神経系とはここでは背外側被蓋核(LDT),橋脚被蓋核(PPT),といわれる部位で、レム睡眠時二つの活動が生じます。
一つはPGO活動といわれるもので、視床の外側膝状体を経て大脳皮質の視覚野に至る刺激活動です。これにより夢見が生じるとされます。
もう一つは視床の髄板内核などを経て広範囲に伝達され、急速眼球運動など、大脳皮質をびまん性に賦活化し、いわゆる脱同期をおこすものです。

また下行抑制系と言われレム睡眠時に脱力を起こすきっかけとなるのは青斑核アルファにあるコリン受容性細胞で、そこから下降して脊髄の運動ニューロンを抑制することで結果夢見時に夢幻様行動をとらなくしています。

では具体的にはどのような順でこれらのメカニズムが働くのでしょうか。
またレム睡眠時行動障害、ナルコレプシーなどとの関連などはどうなっているのでしょうか。またそもそもレム睡眠の役割とは何なのでしょうか。また改めて触れてみたいと思います。

2018年11月11日  ひとりごと